ムッチローの呟くには少し長い呟き

毎日140字ではとても収まりきらないような呟きの数々

まちがいさがし(菅田将暉 作詞:米津玄師) 歌詞の解説! 

 まちがいさがしの間違いの方に

生まれてきたような気でいたけど

まちがいさがしの正解の方じゃ

きっと出会えなかったと思う

 

おや?

ぽいぞ?それっぽい歌詞来たぞ?

 

ふさわしく笑いあえること

何故だろうか 涙がでること

 

「ふさわしく笑い合う」って新しい表現だよね。

なんか、人間そのものの本能みたいな、誰にでも共通する普遍的な部分に対して疑問を持ってる20代の青年がベットの端に座ってスマホから目を背けて上を向いてるような様子が思い浮かぶかな。

日常の中のミステリアス、みたいな。

 

君の目が貫いた 僕の胸を真っ直ぐ

その日から何もかも 変わり果てた気がした

風に飛ばされそうな 深い春の隅で

退屈なくらいに何気なく傍にいて

 

「君の目が貫いた」を先に持ってくることで聴いてる側をこの曲の世界に引き込むような効果が生まれてて素敵。

でも何回か繰り返し聴いてるとこういう表現って意味をなさなくなってくるような印象があるんだけど、どうなんだろ。

ただ何も考えなくても口ずさめちゃうような気がするけど。

「風に飛ばされそうな深い春の隅」。

これまた難しい表現をしてくるなぁ。

飛ばされそうになってるのはこの曲の主人公だよね。

「深い春」は、主人公の胸を貫いた女性のことを指してるのかなぁ。

まだその女性が何者かは理解できていないけれど、確かにその女性は自分を突き動かす何かがあって、その女性のことを無意識に目で追ってしまうような、そんな感情に駆られてる様子を表現してるような気がする。

うーん。なんとも深い歌詞。

 

間違いだらけの些細な隙間で

くだらない話をくたばるまで

正しくありたい あれない寂しさが

何を育んだでしょう

 

この辺りから、主人公はその女性に恋をしたことを自覚し始める。

慣れてない自分(間違い)が、必死にその女性にとっての正解に近づこうと努力をして、「正しくありたい」と思っているがそうあれない自分を知って、主人公は情けなさや悔しさを覚えていく、と。

まぁこういうことやろ。

 

一つずつ探し当てていこう 

起きがけの子供みたいに

 

この歌詞を見てすぐに頭に浮かんだのは、のび太があくびをしながら、寝ぼけた様子でベットから起きようとするシーン。

寝る前に外したメガネを、寝ぼけたまま(ぼんやりと、思考できない状態)手探りで手に取ろうとするような、そんな様子が表現として使われてるよね。

深いことは考えないで、一つずつ、自分という絵とその女性という絵のまちがいを、ぼんやり、手探りで見つけていく。

女性と会った日、家に帰る途中の道で自分を振り返りながら、自分を励ますような、前向きな主人公の様子が描かれてるのかなーって。

 

君の手が触れていた 指を重ね合せ

間違いが正解かだなんてどうでもよかった

瞬く間に落っこちた 淡い霧の中で

君じゃなきゃいけないと ただ強く思うだけ

 

日が変わって、主人公とその女性は距離がだいぶ縮まり、手を触れられるくらい近くにいれるようになったと。

指を重ね合せてるってことは、もう付き合ってるんだね。

でも、それが初めてで、主人公はそれまでの自分の間違いにそれをきっかけに気付くことになる。

主人公は、その女性と触れ合うことができたことで初めて自分が「その女性にとっての正解」になれたとは思ってないはず。まだ自分はその女性にとって未完成だと思っていたのに、その自分をその女性は受け入れてくれたわけだ。

この瞬間、「自分はその女性を変えることができる」ってことに気が付いたとまぁそういうことなのではないでしょーか!

 

 

これもまたいい曲ですねぇ。

「間違い」だった自分は、その女性の「正解」は絶対的で、自分がそこに近づいていくしかないのだと思っていた。

しかし、手を触れ、指を重ね合うことで、自分がその女性の「正解」になれたのかもしれないと思う一方、とてもそうとは思えないことから、主人公は自分自身がその女性の「正解」を変えることができたのかもしれないと感じるようになったと。

お二人にはぜひ幸せな人生を送ってほしいっすね。

ムッチローもいよいよそういう恋がしたいわ。

 

まちがいさがし、したい。