ムッチローの呟くには少し長い呟き

毎日140字ではとても収まりきらないような呟きの数々

月虹(BUMP OF CHICKEN 作詞:Motoo Fujiwara 作曲:Motoo Fujiwara)  歌詞の解説!

夜明けよりも手前側 星空のインクの中
落として見失って 探し物
心は眠れないまま 太陽の下 夜の中
つぎはぎの願いを 灯りにして
 
どうもムッチローでございますけども!
今日も引き続き邦楽のランキングに入っている注目の曲を取り上げていこうと思いますが、今回はBUMP OF CHICKENさんの新曲『月虹』になります。
ただ、先に申し訳ないというか、謝らなければならないことがあります。私ムッチローは前回同様、それぞれのバンドのファンではありません。
前回の記事で気が付いたというか、ハッとなったことがありまして、なんかこうやって楽曲の解説だったり感想だったりを趣味でやっているのにも関わらず、取り上げるバンドや歌手のことを知らないままっていうのがすごい恥ずかしいというか、情けないなと思いまして。
ただ私自身もこの活動に時間をメインで割くことは難しいと考えまして、そこで。
今後は他のファンの方だったり音楽に詳しい方が書かれたブログなど、もっとここに来られた方の理解が深まるように外部リンクを貼っていこうと思います。私は力不足ですし、私が参考になるなと感じたサイトなども掲示していくことが大事なのかなと考えました。
それでは今日もやっていきましょう!
 
何も要らない だってもう何も持てない
あまりにこの空っぽが 大き過ぎるから
 
スタートからBUMP OF CHICHENらしさがあふれ出ているように感じるニワカのムッチローです。
そしてこの「何も要らない だってもう何も持てない あまりにこの空っぽが 大き過ぎるから」。
一周回ってしまった状態ですよね。しかもこれがスタート付近で出てくるあたり、この先の展開が気になります。
 
たった一度だけでも頷いて欲しい
鏡の様に手を伸ばして欲しい
その一瞬の 一回のため それ以外の
時間の全部が 燃えて生きるよ
 
私としては「鏡の様に手を伸ばして欲しい」という表現がこの曲の世界観に引き込まれるようでお気に入りです。
自分が手を伸ばしたら、相手もそれに合わせて同じようにこちらに手を伸ばしてほしい。繋ぎたい時に手を繋げる安心感があればどれだけ楽かってことでしょうね。。
 
僕の正しさなんか僕だけのもの
どんな歩き方だって会いに行くよ
胸の奥で際限なく育ち続ける
理由ひとつだけ抱えて
いつだって 舞台の上
 
自分が正しいと思うことが、本当に正しいことかなんて誰も分かりませんよね。哲学的には絶対的な正しさなんて存在しないんだって言われることがあるけど、きっとこの主人公は自分の正しさを信じるしかないと割り切っているんだと思うんです。
それがたとえ間違っていたとしても、何度でも立ち上がって、常に自分が正しいと思う方向に向かって進んでいこうと強く心に誓っている。「どんな歩き方だって会いに行くよ」はそんな意味合いなのかなって感じました。
きっと正しいと思うことを一つでもすることがなかったら、もしかしたら二度とたどり着くことはできないかもしれない。自分が力尽きたその時、「ああしていれば」と後悔することがないように、今を必死に生きていようという考えは私も見習いたいですね。
私が好きな秋元康さんの「成功は全力のその1㎜先にある」というような考えに似ているな、とも感じました。全力で手を伸ばし続けていても、その1㎜先の成功を掴むことはできない。しかしその手を緩めてしまったら、一瞬だけこちらに成功が近づいた時にそれを掴むことができない。だからこそ、私たちは全力で手を伸ばし続けることが大切なんだ、という人生観にはすごく納得させられました。
 
思い出になれない過去 永久リピート 頭ん中
未だ忘れられない 忘れ物
謎々解らないまま 行かなくちゃ 夜の中
今出来た足跡に 指切りして
 
思い出になれない過去を永久にリピートする。これって言い換えると「後悔」という一言で表せるのではないでしょうか。
私自身「思い出」と聞くと、どうしてか勝手に「いい思い出」のことを思い浮かべてしまうのですが、この曲の「思い出になれない過去」という言葉を見てハッとなりましたね。これは完全に。
思い出にしたかったあの時、それが今後悔に変わっている現実。それがもうリアル過ぎてつらい。
加えて最後の「今出来た足跡に 指切りして」も考えさせられるよなー。
あの時思い出にできなかった過去に置き忘れてきたものを取りにいくために、今まで作ってきたものに別れを告げる。
でも、それの繰り返しなんですよね人生って、きっと。そうやっていつもどこかに「空っぽ」を抱えたまま不安定なまま歩んでいくのが人生なのかなって思うんです。
こんなことを考えさせてくれるのもこの曲のすごいところなのかもしれません。
 
同じ様な生き物ばかりなのに
どうしてなんだろう わざわざ生まれたのは
 
よくこんな歌詞書けるよなぁと感心します。ほんとに。
主人公はまた弱ってしまい、その「空っぽ」に負けてしまいそうになっている。
どうして俺なんだろう、どうして生まれてしまってしまったんだろう。「わざわざ」って言葉も傷ついているイメージがつきやすい。
「わざわざ」というフレーズって曲で聴くことがあんまりないからなおさら心にまっすぐ届いてくるのかも。
 
世界が時計以外の音を失くしたよ
行方不明のハートが叫び続けるよ
あっただけの命が震えていた
あなたひとりの 呼吸のせいで
 
どんどん盛り上がりが増していきます。
静寂な世界で、自分のことをなくしかけて「もうこの世界に自分の出番はないな」とまで考え始めている主人公がここまで苦悩を重ねている背景には、「あなた」の存在があった。
「あなた」の存在が、「あなた」との記憶があったから、「あなた」の呼吸が今聞こえるから、主人公は踏み切ることができずにいる。
「あなた」のために、「あなた」のせいで。
 
いつかその痛みが答えと出会えたら
落ちた涙の帰る家を見つけたら
宇宙ごと抱きしめて眠れるんだ
覚えているでしょう
ここに導いた メロディーを
 
「あなた」との出会いで生まれた傷みが主人公の生きる意味で、「あなた」と出会えた時に「空っぽ」が埋まった時に感じられるであろう安心感や感動の大きさは、「宇宙ごと抱きしめて眠れる」くらいのものなんだと。
ここでいう「メロディー」は、「あなた」の「呼吸」。
あなたがいたから生きる意味を見つけられた。この「空っぽ」をもう一度、埋めたいと思えた。
そんなふうに主人公の「あなた」への感謝の気持ちは大きくなってきている様子が壮大に描かれているんですね。
なんか、泣けてくるわ。。
 
耳と目が記憶を 掴めなくなっても
生きるこの体が 教えてくれる
新しい傷跡に 手を当てるそのたびに
鮮やかに蘇る 懐かしい温もりを
 
なんかここに来てホッとしている自分がいるというか笑
久しぶりに他の曲でも見るような歌詞が来たなと。よかったよかった。BUMP OF CHICKENどこかいっちゃうと思いましたもん。
もう歌詞の一言一言が胸に響いて結構痛かったもん笑
あー疲れた。
こんなに歌詞で圧倒されたのは久しぶりですね。さすが。
 
世界が笑った様に輝いたんだよ
透明だったハートが形に気付いたよ
どこに行ったって どこにも行かなかった
あなたひとりとの 呼吸のせいで
 
透明なハートの形を知るためにはどうなる必要があるでしょう。
そう、他のすべてが満たされた時ですよね。ジグソーパズルを想像していただけるとしっくりくると思います。
そして!
「どこに行ったって どこにも行かなかった」ですよ。。
「あなた」に会うために、ここにい続けることにした。そしてそれが正解だった。
これねー気付いたんですよ。
みなさん昔「迷子になったらどこにもいかずその場でじっとしていなさい」と言われたことはありませんか。
そう、この主人公は「迷子」だったんです。「あなた」とはぐれてしまった。「あなた」がいなければ何もできない。自分の存在すら意味を信じられなくなってしまう。それでも「あなた」の呼吸が聞こえたから、聞こえる場所に経ち続けていよう。
「あなた」の呼吸は、主人公の呼吸でもあるんだなってふと思いました。
 
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