ムッチローの呟くには少し長い呟き

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はじめましての気持ちを(作詞:DAOKO 作曲:神山羊) 歌詞の感想 解説!

想い出になって弾ける泡になって 消えないように
あなたの瞳を 覚えていたいから
じっと見つめ ピント合わせ 答え合わせ
熱帯びた言葉 飲み込む
 
 
皆さんどんな休日をお過ごしでしたでしょうか!
本日もムッチローは邦楽の歌詞を取り上げていくわけですが、本日はDAOKOさんの新曲で、映画「かぐや様は告らせたい」の挿入曲となっている「はじめましての気持ちを」を見ていこうと思います。
実は本日私ムッチローもこの「かぐや様は告らせたい」を観てきました。
橋本環奈さんのファンの私からすると話の内容がどうこうっていうのはあんまり関係なくて、キャストに橋本環奈さんが出ていれば何があっても観るというスタンスなんですが、結構面白かったですよ。
というか役の全員がキャラ濃くて、ずっと笑いが止まらなかったです。予想通りゴリゴリのコメディー映画でしたが、特に佐藤二朗さんはやっぱり安定して面白いですね。笑
佐藤二朗さんってなんであんな雰囲気が面白いんですかね。もうなんか出てきただけで笑えてきますもん。すごいわ。
えー、この「はじめましての気持ちを」はDAOKOさんが歌われているんですが、DAOKOさんと聞いて私が最初に思い浮かべたのは、米津玄師さんとのコラボで大大大ヒットを記録した「打ち上げ花火」でしたね。
声がたまらないんですよね。ほんと素敵な声をお持ちで、すごいやみつきになる作品が多いイメージです。
さて、ではそろそろ見ていきましょう。
 
 
とめどない想 いは 部屋中に散らかり
鮮やかな夢を見させる
こどもじゃないから 言い訳はしたくない
甘やかす空想ふけって
 
 
「部屋中に散らかり」というのが高校生の恋愛ソングって感じがしていい効果をもたらしていると思います。
高校生ってちょうど自分の部屋とかを持ち始める頃で、すごく閉じた自分だけの場所だから特別なんですよね。
そして、この「とめどない想い」というのは誰かには知られたくなくて、もちろん本人にも聞かれたくなくて、家族にも隠しているから、「好き」という気持ちを仕方なく自分ですべて溜め込んでいる。
そんなニュアンスを「高校生の部屋」という言葉だけで表現している。
いいチョイスだなぁと乗っけから関心しちゃってます。
 
 
数センチの距離で 伝わる温度感
今はただひとりひとり あなた どんなきもち
 
 
「数センチ」って結構近くない?と思いますが、すごいなぁ。
心臓バクバクになりそうで相手にも聞こえるんじゃないかって感じになるのかなぁ。笑
まだ付き合っている2人じゃないわけでしょ、おそらく。
そこまで近づいたらお互い気にしちゃうのは当然。
そんな青春が一瞬でもあったらいいなって思いますよね。
 
 
想い出になって弾ける泡になって 消えないように
あなたの瞳を 覚えていたいから
じっと見つめ ピント合わせ 答え合わせ
熱帯びた言葉 飲み込む
 
 
 
さぁ、いよいよサビですね。
このリズム超絶好みなんですけど、どうですか?
DAOKOさんが歌うからすごく何回も聴きたくなるんだろうなーって思いますけど、作詞作曲ともに想像をはるかに超えてきてますよね。
お互い数センチの距離で目が合うわけです。
ここで目を逸らしてしまう場合がほとんどなわけですけど、この詩では「あなたの瞳を覚えていたいからじっと見つめピント合わせ答え合わせ」と書いてあるように、かなり強気に出てます。
私だったら絶対こんなこと好きな人と数センチの距離でいる中で考えることなんてできない。。
しかもこんなアツアツな展開を、「弾ける泡」という言葉を用いたり、特徴的なリズムがあることでどこか涼しさも感じることができるようになっている気がします。
さっぱりとした、純粋な恋を歌詞とリズムを調和させることで描いていると考えるとバンパない曲だなっていうのを改めて感じます。
 
 
家に帰ってもあなたの声が私の中に鳴り響く日常
心情 きっとあなたとの日々をふっと思い出させてくれるように
正直こんなふうに 落ちていることに
驚きな調子 本気 脳裏に焼き付く描写
放課後 教室 オレンジの夕日が
 
 
「家に帰ってもあなたの声が私の中に鳴り響く」ってことはよっぽとですよね。
いい恋愛してるなぁ。
「正直こんなふうに落ちていることに驚きな調子」なんて言ってますから自分も自分の状態に驚いているわけです。恋している自分に気づくっていうのはこういうことなんでしょうかね。
いーなー。笑
「放課後 教室 オレンジの夕日」とかも最高だよね。
分かるわ。放課後の5時半から6時くらいの窓から感じるオレンジ。
なんかそれ見ると「あー青春ってこういうことなんだろうなー」って感じるよね。それは分かるわ。
いちいち言葉のチョイスがベストなのがこの曲。
 
 
数センチの距離で 沸騰しそうだわ
祈り明かした夜が明けたら ああ
 
 
窓から感じるオレンジを背中に、教室で好きな人と過ごした放課後があって、一緒に学校から帰って、「相手は自分のことどう思うようになったのかな」とそればかり夜に考えて、朝が来るとその答え合わせが待ってる。また学校に行けば、昨日の放課後にあった好きな人がいる。
やっぱ高校生の間の人生って一種の魔法だと思うんですよね。
こんな充実せざるを得ない時間なんてそうそうないと思うもん。
だから今高校生の人も、これから高校生になる人も、ぜひ一生に一回の青春を謳歌してください。切に願ってます。笑
 
 
静まり返った部屋が変だな
天から見放されたみたいだから
逆さの雨 こみ上げる “さみしい”
誰にも届く訳ない嘆き
毎日同じような夢を見たり
他に希望と呼べる光はない
無理だと好きだの狭間で数奇な結末
予想する欠落
 
 
この曲で1番いいなって思ったフレーズが「逆さの雨 こみ上げる さみしい」です!
最高じゃないですかね。
逆さの雨だって。やばいね。「涙」、それだけのことをこみ上げる雨なんて形容できちゃうなんてどういうことだ。ほんとに、まったく。
久しぶりにこんなに関心してるかも。やっぱこういう気付きがあるからいいんだよね。
「無理だと好きだの狭間で数奇な結末」ってのもいいよね。
1人自分の部屋でずっと好きな人のことばっかり考えて、自分とその人との間にあるストーリーはこれからどんな展開を迎えるのか。自分のいいようにはいかないのは分かっているけど、そうじゃなきゃどうしようもないくらい嫌になる。
 
 
想い出になって弾ける泡になって 消せやしない
あなたが居たから彩る日常
絶対私は忘れない
夜に咲く恋模様と
はじめましての気持ちを
 
 
最後のこの部分は歌詞を見るだけでも胸がキュゥってなります。
切ないわぁ。
「あなたが居たから彩る日常」とかもうほんと好きな人がいたら学校に通う意味も変わってくるもんね。
「夜に咲く恋模様とはじめましての気持ちを」っていうフレーズも好き。
夜の空を窓から見て恋い焦がれ、いろんな気持ちがひしめき合って七変化する中で、はじめて好きな人と出会った時の気持ちを思い出してる感じね。
最高の青春がこの一曲でお腹いっぱいに感じられる。